後方プローチ
Posterior Approach(PA)
切開筋は
- 大殿筋
- 外旋六筋
のため脱臼をしやすい。
脱臼肢位は屈曲+内転+内旋。
術後 3 カ月過ぎて関節周囲の軟部組織が安定してくると脱臼率は低下する
※外旋六筋
→梨状筋・上双子筋・内閉鎖筋・下双子筋・外閉鎖筋・大腿方形筋
PAのメリット
- 術野が確保しやすいため、大腿骨の処理が非常にやりやすい
- 短時間で終了できるため感染等のリスクは低い
PAのデメリット
- 大殿筋を大きく切開するため術後の座位での痛みが出やすい
- ADL上よくみられる股関節の深屈曲にて後方脱臼のリスク
- 大殿筋・外旋筋を切開するため、術後の股関節伸展・外旋筋力の低下
外旋筋の縫合
- ご高齢で活動量も低いと判断された場合は外旋筋は縫合しません。
→短時間で終わらせたい事と、活動量の低い高齢者ならば脱臼するほどたくさんは動かない
→残存する外旋筋は大腿方形筋の一部のみになります。縫合されずにいる外旋筋はやがて萎縮し身体内にて吸収されほとんどが消滅
参考
https://www.f-wajirohp.jp/storage/uploads/block/202103/20210329_183050.pdf