新生児輸血の勉強
新生児の血液量
早産児:100ml/kg(体重2kgで20ml出血した場合:10%の喪失)
正期産:80ml/kg(体重2.5kgで20ml出血した場合:10%の喪失)
生理的貧血
胎児は母体内の酸素が少ない環境に適応するため、胎児用のヘモグロビンを多く循環させている。出生するとより高濃度の酸素を肺から取り込むことが出来るため、胎児用のヘモグロビンが急速に減少する。生後 2 ヶ月程度まではヘモグロビンが低下し、生理的な貧血状態となりその後再び上昇する。
上記より、出生したばかりの新生児多血で貧血になることは稀
早産児の貧血
早産児・・・37週未満
貧血の原因
- ヘモグロビンが低下した時の血液を産生する反応が弱い
- 成長のスピードが速い、
- 診断治療のための採血が頻回である
- 1 回の採血量が体重あたりの量としては多い
参考
http://www.jsognh.jp/common/files/qa/2-3-5_201604.pdf
輸血(赤血球液)
対象
Hb:7mg/dl以下:全身状態が安定している児
Hb:11mg/dl以下:慢性的な酸素依存症の児
Hb:12mg/dl以下:集中治療を受けている新生児
投与方法
1回の投与量は10~20ml/kgで投与速度は1~2ml/kg/hr
ex)体重2000mgの場合
投与量:20~40ml
速度:2~4ml/h
※赤血球液1単位=140ml
注意
溶血の防止
24Gより細い注射針を用いて輸注ポンプで加圧して輸血すると、溶血を起こす危険性があるので輸血速度を遅く溶血の出現に十分な注意を払う
長時間を要する輸血
開封後6時間以内に輸血を完了し余剰分は破棄する。
参考
https://www.jrc.or.jp/mr/news/pdf/yuketsuj_1805_160.pdf
最小1単位でも容量が多いため分割することもできる。
下記参照
http://yuketsu.jstmct.or.jp/wp-content/uploads/2016/10/080651623c5a2bdbc0d67ddf647e421f.pdf